(後編)どうして私はこんなに自分を責めてしまうの?

~そのクセの正体と、やさしく手放すヒント~

自分を責めるクセを持つ人の「心の奥」にあるもの

自分を責めるクセがある人の心の奥には、
実はとても繊細で優しい感受性が隠れています。

◦ 迷惑をかけたくない

◦ 誰かを傷つけたくない

◦ うまくやりたい

◦ ちゃんと応えたい

そうやって一生懸命に生きてきたからこそ、
ちょっとした失敗やうまくいかなかったことにも、自分自身を厳しく責めてしまうのです。

でも、その優しさは、本来とても尊いものです。
責めるクセは「間違い」ではなく、かつて必要だった心のサバイバル戦略だったことを、まず知ってあげてください。

「責めること」で心を守ろうとしてきた

一見、自分を責めることは自分に厳しすぎる行為に見えるかもしれません。
でも、よくよく見つめてみると、そこにはこんな深い意図が隠れています。

◦ 自分を責めれば、まわりを責めずにすむ

◦ 自分に問題があると思えば、関係を壊さずにすむ

◦ 自分を叱咤すれば、もっと頑張れる気がする

つまり、自分を責めることで“安心”や“安全”を保とうとしてきたのです。
責めることは、自己否定ではなく、「これ以上傷つかないための自己防衛」でもあったのです。

でも、今はもう

大人になった今、
私たちはもう、かつての防衛反応に頼らなくても生きていけるようになっています。

誰かに認められなくても、
失敗しても、
緊張しても、
それだけで価値が失われることはありません。

あなたはすでに、
存在しているだけで大切な人間です。

自分を責めたくなったときにできる、シンプルなワーク

では、実際に日常で自分を責めたくなったとき、どうしたらいいのでしょうか?

とても簡単な、でもとても効果的なワークをご紹介します。

🌿「優しいツッコミ」を自分にしてあげよう

1.自分を責めていると気づいたら、心の中でこうツッコミを入れてみましょう。
   「また責めちゃってるな〜」
   「そんなに責めなくても大丈夫だよ」

2.そして、そっと深呼吸して、胸に手をあてて、こう言ってあげます。
   「よくがんばってるよ」
   「大丈夫。完璧じゃなくてもいい」

このワークをすると、責める勢いが自然と弱まり、心に余白が生まれます。

最初はうまくできなくても大丈夫。
「また責めたな」と気づくこと自体が、ものすごい一歩なんです。

「自分を許す」という生き方へ

責めることは、努力の証かもしれない。
でも、もう頑張りすぎなくてもいい時がきているのかもしれません。

あなたは十分、よくやってきました。
これからは、責めるかわりに、自分を励ますという生き方を選んでみませんか?

◦ 「失敗しても大丈夫」

◦ 「うまくいかなくても、私には価値がある」

◦ 「緊張しても、私は私」

そんな言葉を、自分にかける時間を少しずつ増やしていきましょう。

まとめ:責めるクセに、やさしい光を当てて

◦ 自分を責めるクセは、かつてのあなたを守るために必要だったもの

◦ でも、今のあなたには、もっとやさしい生き方が似合う

◦ 責めるかわりに、気づき、励まし、そっと寄り添う

そんな新しい心の習慣が、あなたの毎日を少しずつ軽やかにしていきます。