(前編)どうして私はこんなに自分を責めてしまうの?〜そのクセの正体とやさしい処方箋〜

こんにちは、心理カウンセラーの飯田です。

あなたは、こんなふうに感じたことはありませんか?

  • 失敗すると「自分はダメだ」と落ち込む
  • 人間関係でうまくいかないと「私のせいかもしれない」と感じる
  • 何かを頼まれたとき、「断ったら嫌われるかも」と思ってしまう

それはもしかすると、

「自分を責めるクセ」があなたの中に根づいているからかもしれません。

今回は、その「自分責め」の正体と、

その背景にある心の仕組みを一緒に見つめてみましょう。

自分を責めるのは「悪いこと」じゃない

まずお伝えしたいのは、

自分を責めるのは「弱いから」でも「おかしいから」でもないということです。

むしろ、自分を責める人ほど、まわりに気を遣い、

人にやさしくしようとする傾向があります。

では、なぜそんなやさしい人が、自分自身には厳しいのでしょうか?

自分責めのルーツは「子どもの頃の記憶」にあることが多い

私たちの「自分に対する態度」は、多くの場合、幼少期の人間関係の中で育まれます

たとえば、

  • 親の機嫌が悪い時、子どもながらに「自分が悪いから怒っているかも」と感じた
  • 何かうまくいかないと「努力が足りない」と言われて育てられた
  • 成績や結果で認められることが多かった

こうした経験は、「うまくいかないのは自分のせいだ」という

ビリーフ(思い込み)をつくり上げていきます。

つまり、自分を責めるクセは、心を守るために身につけた「生き延びる戦略」だったのです。

自分を責めることで、安全を保ってきた

矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、

自分を責めることは、ある意味で「安心できる戦略」でもありました。

  • 自分を責めれば、まわりとの衝突を避けられる
  • 自分に原因があるとすれば、相手の怒りに納得できる
  • 自分を律していれば、迷惑をかけずに済む

こうして、自分を責めることで秩序や関係性を保っていたのです。

でも…

大人になった今、その戦略はあなたを守るどころか、苦しめているのではないでしょうか?

「自分責め」をやめる第一歩は、気づいてあげること

責める自分をやめたい、と思うとき、まず大切なのは、

「また自分を責めてるな」

「私は今、不安なんだな」

と、気づくことです。

責める自分を否定せず、その奥にある「本当の気持ち」に寄り添ってあげることが、

心をほぐす第一歩です。

責めているとき、あなたはもしかすると、

「わかってほしい」「本当は頑張ってる」と叫んでいるのかもしれません。

自分にやさしくなるためのセルフワーク

最後に、すぐにできる簡単なワークをご紹介します。

責めそうになったら…声をかけてあげる

  • つらい気持ちになったら、深い深呼吸を1回
  • 目を閉じて、自分の胸にそっと手を当てて
  • 「頑張っているよ」「大丈夫だよ」と自分に声をかけてみてください

最初はピンとこなくても大丈夫。

こうした小さな積み重ねが、

やがて自分にやさしくできる感覚を育てていきます。

まとめ

自分を責めるクセは、過去にあなたが「うまく生きるために選んだ方法」でした。

でも今のあなたは、その方法に代わるやさしい道を選ぶことができます。

「私はもう、自分を責めなくてもいい」
「私は、そのままで大丈夫」

そんなふうに、少しずつ、自分に寄り添っていけたらいいですね。

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