誰もいない部屋で涙がでてしまう
離婚後、ふとした瞬間に感じることは「自由」ということだけでありません。
それ以上に、「ぽっかり空いた心の隙間」や「自分の存在がぼやけてしまう感覚」に、
戸惑う方がとても多いのです。
たとえば、
- 家に帰って誰もいない
- 休日をどう過ごしていいのかわからない
- 会話が激減して自分の声をまず聴かなくなった
- 気づけば、SNSばかり見ており時間が過ぎている
そんな日々の中で、
知らず知らずのうちに「自分はもう誰からも必要とされていないのかもしれない」
と思い込んでしまう。
それが、離婚後の孤独なのです。
離婚は否定された自分と向き合うこと
離婚という出来事は、ただお互いの関係を解消するだけでなく、
自分の価値に対し疑問を投げかける体験とも言えます。
- あのとき、もっと違う選択をしていればどうなっていたのか
- 私は人を幸せにできない人間である
- もうこの先、恋愛なんて無理
こうした考えが続くと、自己肯定感はどんどん低下し、
自分の存在そのものが、意味のないものに思えてしまいます。
それが、うつ状態につながるケースもあります。

現場からの声
わたしは、精神科の看護師としての経験、そして心理カウンセラーとしての活動を通じて、
「離婚を経て、自分を責めすぎてしまう方々」を数多く見てきました。
とくに、印象として残ってるのは、50代の女性の方でした。
子どもが巣立ち、離婚後一人暮らしをはじめた女性はこう言っていました。
「誰にも必要とされないあたしは価値はあるのか、もう自信がなくなる」
しかし、数か月の対話を重ねたある日、言葉に変化が見られるようになりました。
「わたしはわたしのために生きていいんだとようやく思えるようになれた」
人の価値は、誰かに必要とされているかどうかだけでは決まりません。
離婚によって人との関係性が変わったとしても、
あなたの存在価値そのものは決して失われることはありません。
孤独のなかにある自分との再会
離婚後の孤独は、確実に心が痛みを伴います。
でも、同時に、それは誰かの役割から解放され
自分自身と向き合う時間でもあります。
- 誰に合わせるのでもなく、自分のペースで過ごす
- 本当にやってみたかったことに目を向ける
- 自分が何を大切にしたいのか、じっくり問い直す
それは、自己肯定感の土台を少しずつ築き直すプロセスでもあるのです。
自己肯定感は言葉から育てられる
自己肯定感を高めましょうと言われても、
ただ頭では理解しても、心はついてきません。
大切なのは、小さな肯定する言葉を日々自分へかけることです。
- 「今日もちゃんと生きている、偉い」
- 「一人で過ごすこの時間も大切な人生の一部なんだ」
- 「過去に失敗したって、私はダメじゃない」
はじめは空々しく感じてもいいです。
繰り返すうちに、心が少しずつその言葉を信じてくれるようになります。
最後に
離婚後の孤独や自分を見失いそうになる日々というものは、
誰にでも訪れるいわば心の試練です。
でも、それをひとりで乗り越える必要はありません。
もう一度、
自分を好きなるプロセスを一緒に歩いていけたらと思っています。

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