こんにちは、
心理カウンセラーの飯田です。
日々のカウンセリングの中で、
私はよく「適応障害かもしれない」と思われる方とお会いします。
特に、まじめで責任感が強く、「人に迷惑をかけたくない」と
思ってがんばってきた方ほど、限界まで無理をしてしまい、
ある日突然、心と体が動かなくなる……
ということが少なくありません。
適応障害とは?
適応障害とは、
ある特定の「ストレス」に対して、
心や体がうまく対応できなくなっている
状態のことをいいます。
例えば…
◦ 異動先での人間関係になじめない
◦ 親との同居が始まり、息が詰まる
◦ 介護と仕事の両立で心身が限界になる
◦ 大切な人との別れや喪失
これらのような「生活の変化」によって、
強いストレスを感じることで、
不安、抑うつ、焦り、涙が止まらない、不眠、食欲不振、
体のだるさ、頭痛などがあらわれてきます。
うつ病との違いは?
「適応障害とうつ病はどう違うの?」という質問をよく受けます。
最大の違いは、「原因(ストレスの元)がはっきりしているかどうか」です。
適応障害は、明確なストレス源があり、それを取り除いたり距離を
取ることで回復する傾向があります。
一方で、うつ病はストレスの原因がはっきりしないことも多く、
脳内の働きそのものに影響が出ていると考えられています。
現場で感じる“適応障害になりやすい人”の特徴
私が関わってきた中で、
適応障害になりやすい傾向にある方には、いくつかの共通点があります。
◦ 「がんばればなんとかなる」と思い、限界まで無理してしまう
◦ 頼ることが苦手で、自分だけで抱え込んでしまう
◦ 「こうあるべき」「こうでなければいけない」と強く信じている
◦ 周囲の期待に応えようとして、自分の気持ちを後回しにしてしまう
これらの特性は、
本来とても誠実でまじめな人が多く持っているものです。
でも、だからこそ、
自分の限界に気づけず、ある日ポキッと心が折れてしまうのです。
「心のサイン」に耳を傾けることの大切さ
もし、今あなたが、
「なんだか毎日がつらい」
「朝がしんどい」
「理由はないけど泣きたくなる」
そんな気持ちを抱えているなら、それは“心のサイン”かもしれません。
適応障害は、「甘え」でも「弱さ」でもありません。
むしろ、あなたがずっとがんばってきた証なのです。
私はカウンセリングの中で、クライエントの心の声をていねいに聴き、
「どうしてこんなに苦しいのか」を一緒に紐解いていく時間を大切にしています。
