~あがり症でも“自然な表情”で話せる3つのヒント~
こんにちは、心理カウンセラーの飯田です。
人と話すとき、こんな経験はありませんか?
- 緊張で笑顔が引きつってしまう
- 相手の目を見られず、視線が泳ぐ
- 表情が固まってしまい、無表情になる
こうした「顔まわりの緊張」は、
あがり症の一部としてとてもよく見られる現象です。
実は私も、長い間こうした悩みを抱えてきたひとりです。
顔がこわばっていた過去
思い返せば、学生時代の私は、
好きな人と話すだけで頭が真っ白になってしまうタイプでした。
もちろん、自然な笑顔で接することなどはできず、
頬が引きつって表情は険しくなり、目も合わせられない状況でした。
相手は普通に話しているのに、私は顔が固まって、リアクションもぎこちない。
あとでひとり反省会をしては、「なんであんな変な顔になっちゃったんだろう…」
と自己嫌悪に陥っていました。
当時は、それも全部「性格の問題」「私は人と接する才能がない」と思っていたんです。
でも心理学を学び始めて、やっと気づきました。
これは「性格」のせいではなく、緊張による身体反応だということが。
なぜ、表情がうまく作れなくなるの?
緊張すると、脳の中では「危険だ!」という警報が鳴り、
自律神経が交感神経優位の状態になります。
すると…
- 顔の筋肉がこわばる(とくに目元や口元)
- 表情を作る余裕がなくなる
- 相手の目をみることが恐さに変わる
このような状態では、
どんなに「笑顔でいなきゃ」と思っても、体が思うように動いてくれないのです。
「見られている」意識が強くなるほど、顔はこわばる
人前や好きな人の前では、
自分が「どう見られているか」がとても気になりますよね。
でも実は、この「見られている自分」に意識が向きすぎると、
表情はどんどん不自然になってしまうのです。
- 「変な顔をしてないかな?」
- 「笑顔をがぎこちないかも」
- 「目をそらしたら変に思われる?」
こうした思考がよぎるたびに、
脳は再び「警報モード」に入り、ますます表情が固まりやすくなります。
表情の緊張をゆるめる3つのヒント
① 表情筋ストレッチ
顔の筋肉も、緊張でガチガチになりやすいパーツのひとつです。
話す前や人と会う前に軽くほぐしておくと、表情が作りやすくなります。
- 「あ・い・う・え・お」をゆっくり大きく言ってみる
- 口角を片方ずつぎゅっと上げてみる
- 眉を上げ下げして、目元の筋肉を動かす
これを「表情の準備運動」として習慣にすると、
顔に「自然な動きのクセ」がついてきます
② 相手の表情から安心感をもらう
「相手の目を見るのが怖い」と感じるときは、
相手の優しさや安心感を見つけようとする視点に切り替えてみましょう
- 「この人の中には、落ち着いたところがあるのかな?」
- 「今日は笑顔が多めの人かもしれないな」
- 「もしかして自分と同じように、緊張しているのかも?」
「評価されている」という意識から、
共感を見つけにいく意識に変えることで、
自然に視線も、表情も、柔らかくなっていきます。
③ やわらかい表情を目指す
あがり症の方は、「ちゃんと笑わなきゃ」「明るく見せなきゃ」と、
表情にプレッシャーをかけてしまいがちです。
でも本当に伝わるのは、完璧な笑顔ではなく、
ほんの少しのやわらかさ、目元や口元の緊張がほどけた自然さです。
- にっこりの笑顔でなくても、目に優しさがあれば安心感は伝わる
- 無理に笑おうとせずとも、軽くうなづくだけで好印象になる
つまり、「完璧な表情」よりも、「安心感がにじむ顔」を目指すのがコツです。
心と表情はゆっくり連動する
表情がひきつると、「やっぱり自分はダメだ」と
感じてしまうこともあるかもしれません。
でも、そう感じてしまうその瞬間にも、
心の中ではうまくやりたいという想いが、一生懸命動いているのです。
だからこそ…
- 「表情がこわばっても、自分を責めなくていい」
- 「心がほぐれれば、表情も自然とほどけていく」
- 「安心できる関係の中でこし、自分らしい表情が育つ」
このことを、ぜひ忘れずにいてくださいね。

まとめ
- 表情がこわばるのは、あなたの体が守ろうとしている証拠
- 見られているからつながるへ意識をシフトする
- 完璧な笑顔ではなく、少しのやわらかさがあなたらしさを伝えてくれる
あなたの表情は、これから育てていけるもの。
どうか焦らず、まずは自分の顔にやさしくしてあげることから始めてみてください。
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