「逃げたくても逃げられない」心の中で起きている葛藤とは?
こんにちは。
心理カウンセラーの飯田です。
適応障害でカウンセリングに来られる方の多くが、こんな言葉を口にされます。
「本当はもう限界なんです。でも、逃げるわけにはいかない」
「私が辞めたら、まわりに迷惑がかかってしまう」
「みんな頑張ってるのに、自分だけ楽になるなんてできない…」
それは、本心では逃げたいと思っているのに、逃げられないでした。
そんな深い葛藤を抱えた方の言葉です。
今回は、この「逃げられない心理」の背景について考えてみたいと思います。
逃げるは悪いことという無意識の前提
私たちの多くは、知らず知らずのうちにこのように思い込んでいます。
- 「逃げたら負けだ」
- 「逃げる人間は弱い」
- 「自分さえ我慢すればいい」
- 「簡単に投げ出してはいけない」
これらは、子どもの頃から刷り込まれた価値観や道徳観であることが多いです。
親や教師、大人たちから繰り返し言われてきた言葉の中には、
「つらくても、頑張るのが美徳」
「我慢ができる人が立派」
というメッセージが含まれていたかもしれません。
逃げられない背景には責任感と恐れ
カウンセリングで見えてくるのは、逃げられない人の多くが、
実はとてもまじめで、責任感が強く、優しい人だということです。
- 「まわりの人をがっかりさせない」
- 「自分が抜けたら他の人が大変になる」
- 「期待に応えられなかった自分が許せない」
そんな思いを抱え、心と体の限界を超えてもなお、
「逃げる」という選択ができずに苦しんでいます。
その一方で、「でも、もう限界です」と涙ながらに語る姿もよく見られます。
「逃げたい」と思うことは、あなたの心の“防衛本能”
ここで大切にしていただきたいのは、
「逃げたい」と思うことは、心が出しているSOSです。
それは「壊れる前に自分を守ろう」という自然な防衛反応です。
逃げたいと思うことは、甘えでも、わがままでも、逃避でもありません。
あなたの中の「もうこれ以上は無理」という正直な気持ちなのです。
「逃げる」ことと「手放す」ことは違う
時に、私たちは「逃げた」と思ってしまうことでも、
実はそれは「手放した」「選び直した」ことにすぎないのかもしれません。
- 合わない職場をやめる
- 無理な人間関係から距離を取る
- 疲弊する環境から一時離れる
これらは、人生をより健全に保つための「戦略的な離脱」とも言えます。
そして、その選択をするためには勇気が必要です。
カウンセリングは「逃げていい」と言ってくれる場所
適応障害で苦しむ方にとって、
「逃げてもいいんですよ」という言葉は、
心の中に張りつめていた緊張を、ふっと緩めるきっかけになることがあります。
それは、ずっと我慢してきた自分に、はじめて誰かが「もう無理しなくていい」と
言ってくれたような、そんな深い安心感をもたらしてくれる瞬間でもあります。
カウンセリングでは、まず「いまのあなたの気持ち」に丁寧に耳を傾けます。
それは、弱さを責めるためではなく、
その気持ちの奥にある「本当の声」を一緒に見つけるためです。
「逃げる」という言葉に抵抗がある方もいるかもしれません。
でも、それは「壊れる前に、自分を守るための選択」です。
つまり、「自分を大切にすること」のひとつのかたちでもあります。
「このままでいいのかな」と迷っているあなたが、
自分を責めずに、人生を「選び直す」ことができるように、
カウンセリングは、そんなプロセスをそっと支える場所です。
安心して話せる場所で、
本当の気持ちを少しずつほどいていきましょう。
【カウンセリングのご案内】
もし今、心が疲れていたり、
ひとりで抱えていることがつらいと感じているなら、
どうか無理をせず、そっとご相談ください。
話したいこと、話せることからで大丈夫です。
あなたのペースを大切にしながら、
カウンセリングでは丁寧にお話をお聴きしています。
どんな小さなお悩みでもかまいません。
一歩を踏み出すきっかけになればうれしいです。

▼メルマガ登録
