これって歳のせい?それとも“うつ”?
~見逃されやすい中高年の心のサイン~
40代・50代を過ぎる頃、こんなふうに感じたことはありませんか?
◦ 「なんとなく気分が晴れない」
◦ 「やる気が出ないけど、年齢のせいかな」
◦ 「朝起きるのがつらい…けど疲れが溜まってるだけかも」
このような“なんとなくの不調”を、
「年のせい」と片づけてしまう中高年の方が少なくありません。
しかし、その影に「うつ症状」が隠れていることもあります。
年齢の変化と重なる「心の疲れ」
中高年期は、人生の折り返し地点とも言える時期です。
◦ 子どもの独立、親の介護
◦ 退職・役職定年などのキャリアの変化
◦ パートナーとの関係性の変化や喪失
◦ 体力の衰えや持病の発症
心と体、両方の変化が一気に押し寄せることで、知らず知らずのうちに「心の疲れ」が蓄積していきます。
特にまじめで責任感が強い方ほど、「これくらいで弱音を吐いてはいけない」と自分に鞭を打ち、心がすり減ってしまうのです。
「うつ」と年齢による不調のちがい
中高年のうつは、以下のように「身体的な症状」として現れることが多いのが特徴です。
年齢による変化? | うつのサインかも? |
---|---|
疲れやすくなる | 朝から強い倦怠感がある |
眠りが浅い | 夜中や明け方に目が覚め、眠れない |
食欲が落ちる | 食べ物の味がしなくなった、体重が急に減った |
無気力になる | 何をしても楽しく感じない、趣味もやめてしまった |
集中力が落ちる | 会話や読書に集中できない、仕事のミスが増えた |
これらのサインが長く続いているなら、年齢のせいではなく「うつ」の可能性を視野に入れてほしいと思います。

【現場からの声】うつの方々に寄り添ってきた私の思い
こんにちは。
カウンセラーの飯田恒幸です。
私は30年以上、精神科看護師として現場でうつの方々と向き合ってきました。
そして今は、心理カウンセラーとして、心に寄り添う仕事を続けています。
現場では本当に多くの中高年の方が、「これは更年期だと思っていた」「定年後の虚しさで気分が落ちてるだけだと思っていた」と、知らないうちにうつ状態になっていました。
特に男性の方は、「人に頼るのが苦手」「弱音を吐けない」という思いが強く、ぎりぎりまで我慢してしまうことが少なくありません。
私は、そんな方々の表情が、少しずつやわらぎ、自分を取り戻していく過程を何度も見てきました。
「話せる場所があってよかった」
「気持ちを言葉にしただけで、こんなに軽くなるなんて」
そんな声をいただくたび、「心の声を無視しないことの大切さ」を実感します。
誰かに話すことで、心は軽くなる
心の不調は、見た目にはわかりません。
だからこそ、自分自身でも気づきにくく、周囲にも理解されにくいことがあります。
「たった一言、誰かに聞いてもらえたら」
それだけで、長年抱えてきた思いが少しほどけることがあります。
年齢のせいとあきらめる前に。
「もしかして、心が疲れているのかも」と、少しだけ立ち止まってみてください。
最後に
あなたの不調が「うつ」であっても、そうでなくても、
話せる場を持つこと、気持ちを整理することは、人生をより良くする第一歩です。
私は、あなたの心の声に耳を傾け、回復への道を一緒に探していきたいと思っています。
「誰にも言えない」「どうせわかってもらえない」と感じている方こそ、
一度、安心して話せる場所で、心をゆるめてみませんか?